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不登校-愛着を振り解く配慮 [心理]

不登校の児童生徒が教室復帰するためのプロセスは、子供の状況に応じて様々であるが、別室登校が回復した後は、心理支援のプロセスの中で、愛着を振りほどく配慮も必要である。

愛着障害・愛着の問題を抱えるこどもをどう理解し、どう支援するか? アセスメントと具体的支援のポイント51

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不登校の児童生徒が教室復帰するためのプロセスは、子供の状況に応じて様々であるが、先ず、対応する教職員が、保護者と連携し①schoolにつなげる、②教職員がSCはじめ心理士(師)と連携し心理面接につなぐ③心理士(師)が保護者面接を通じて直近状況を確認し、子供と面談を始める④保護者と別機会に面接を開始する。その折、現在の生活リズムを確認し、変容するための支援を行う。保護者と連携し対応法を一貫する。⑤登校を妨げる事情があれば、対人関係認知など、臨床心理面接の中で緩和し登校動機促進に導く。⑥別室登校に繋がると、別室スタッフに対応の助言を行い、学習機会に導けるよう支援する。


 以上のプロセスは、保護者の協力が得られること、教職員と心理士(師)との連携姿勢が守られていれば、通常の心理士(師)有資格者であれば、適宜対応することが可能である。


病態水準が重く身体症状を伴う場合は、医療機関を受診する機会に導き、時に保護者を通じて医療機関と連携し負担を軽減する必要がある。近年、起立性調節障害や過敏性腸症候群など自律神経系の症状が慢性化するケースが増えている。


 大切なことは、一度、別室登校が回復してからの対応が問題である。別室にいるスタッフが心理士(師)の有資格者でない場合、回復を妨げる動きに至る傾向があり、要注意である。


    主訴が回復しないうちに教室復帰を進めること、②継続面接を心理士(師)に断わりなく終結させてしまうこと③心理士(師)を通さずに他の相談機関に任せてしまうこと、その後、担当教師とスタッフ、保護者との連携が保たれず、状況が分からなかくなってしまうこと。④児童生徒が教室復帰を頑なに回避する場合、別室スタッフ、身近な相談員が自分との関係性に囲い込む傾向がある。その場合、教室復帰する機会を回避する傾向が定着してしまう。別室スタッフが守秘を保ちながら適宜心理士(師)に報告する等、心理士(師)の連携姿勢が必要であり、それが難しい場合には、児童生徒の心理支援が困難になる。


    別室登校に繋がった時、心理士(師)の継続的アセメントに繋がるよう教職員、スタッフは配慮する中で、別室を拠点として学習機会に繋がるよう導く必要がある。そして別室から教室に通う中でその頻度が増えてきた時には、別室スタッフは児童生徒を抱え込むことなく、教室復帰が定着するよう支援する。


    教室復帰の機会が8割を越えた時点で、心理士(師)は再度アセスメントを行い、健康度が保たれ、生活リズムが回復する等、CLの中で変容が見られる場合、他児童生徒との関係性の回復やコミュニケーションスキルの修得等を慎重に確認した上で、継続面接で形成された心理士(師)や別室スタッフとの愛着を徐々に解除していく配慮を行う。時に冷たいと思われるのではないかと振り返る場面でも、本来の教室復帰の動機づけを強めるのであれば、適切な配慮となる。何か困ったことがあれば、相談に来てくださいと声をかけておく。安定したと解される場合、月1回程度保護者面接を行うと確実である。


    別室スタッフが心理士(師)の資格取得を進めることが望ましい。


長い夏休みが中盤を過ぎ、2学期が始まろうとしている。特に子供たちの生活リズムが大きく崩れることがないよう配慮されると良いと思う。



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