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不登校対応を妨げる要素 [心理]

不登校への対応は、気が付くと時に本筋から外れた対応となっているケースがある。

不登校の子どもに親ができること: 4つのタイプ別対処法

不登校の子どもに親ができること: 4つのタイプ別対処法

  • 作者: クリストファー・A・カーニー
  • 出版社/メーカー: 創元社
  • 発売日: 2018/08/22
  • メディア: 単行本
保護者から相談面接を依頼され、無事登校に導いたケースが、いつのまにか、面接の構造化が壊され、自分の手を離れてしまうことがある。現実を直視すると子供の生活は昼夜逆転し、登校していない。顧みると、初回面接後、Counselorと連携を取らずに介入した人が臨床心理学的な視点を省みず、我流で介入していることを振り返る。

 初回面接で、保護者に適切な対応への気づきに導き、無事登校に導いた後に、いつのまにか、初回面接の担当者の了解なく、面接の構造化を壊す形で、介入し、当初の気づきと合意事項を無視して介入したために、子供の生活習慣も昼夜逆転に拍車がかかってしまい、現に登校から遠ざかってしまうことがある。相談室で適切に専門家が介入した苦労が水泡と化すことはしばしある。それは、別稿でふれた不遜な態度ともつながってくる。初回面接の中で、あたかも太陽系の正常な軌道に導こうとした試みが、目先の利益のために、我流の対応を繰り返す中で、過度な依存性を助長してしまい、かえって登校に結びつかなくなってしまうケースが生じる恐れがあり、くれぐれも注意する必要がある。

 事実上後に引き継がれた経過を振り返ると、例えば、週に2回から、1時間の登校等、当初初回面接で本人との間で立てた原則がいつの間にか崩されてしまっていることが分かる。その背景には、久しぶりの登校だから月に一度、登校すれば十分であるといった誤った思い込みがあったり、家庭訪問を繰り返し本人との関係を作れば何とかなるという過信である。これは見方を変えてみると、自己判断で介入した方が、専ら臨床感覚に疎い感覚の中で、不登校対応の枠組みの原則を根底から揺るがす形で、自己判断で介入しようとする態度が背景にある。

 そのような方に限り、当初、本人面接につながった時は、低姿勢でCounselorの助言を求めてきたり、他の不登校生徒の対応を示唆する発言をしたりするが、全くその後、登校につながらない方向に自ら導く結果に導いていることに気づく。それは角度を変えてみると、面接構造の破壊であり、当初、銀河系や太陽系の中で正規の軌道に心理的な支援で戻そうとした試みを、無視する結果に導いていることに気づかないでいる。

 そのような介入者に限って、現状を聴こうとすると、不遜な態度をとったり、昼夜逆転で自分勝手な振る舞いを続ける児童生徒のペースに巻き込まれていることに気づかないまま、当てのない中で、訪問を繰り返すことになるのである。しかし、よく観察してみると、年齢的には中堅に見えても、経験の浅い教職員であったりすることに気づくことがある。そのような状況が続く時には、別稿で述べた組織の健康的な側面に人的にアプローチする中で正常方向に導くアプローチをとることになる。別稿で述べた、関係者への名誉感情への配慮ということとも共通することであるが、そもそものCLの主訴の改善を妨げる要素に介入者の誤った思い込み行動、そして不遜な態度があると省みる今日この頃である。

(追記)

   不登校傾向が突然現れた児童の背景を探ると、肝心の担任が事なかれ主義で、例えば、廊下で遭遇した時、あいさつもせず、180度回転して進行方向を変えるなど奇異な行動をとる若年中堅教諭がいた。アイコンタクトができないと、非常に不機嫌な表情になる若年女性教師もいる。SC介入し漸く教室復帰しても、教員の姿勢を学習する機会がないため他の児童とのコミュニケーションが育たない。一人給食でも孤立してつくり笑顔で過ごしていたりする。常日頃から叱ることで対応する古典的な教員や、女子への対応が苦手な解離表情を示す教員にみられるが、児童は、教師の言語非言語の動作を間違いなく学習しており、そもそも児童の成長を妨げている要因を産み出していることに気づく必要がある。



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