SSブログ

伊勢正三コンサート [学び]

3年ぶりに開催された伊勢正三コンサートに参加する機会に恵まれた。

IMG01731_HDR.jpg




前回、伊勢正三さん(正やん)のコンサートに参加したのは、コロナ直前の2月、あの時は、慣れないマスクを着け声出しを遠慮しながら拝聴したと記憶する。当時伊勢正三さんは、直前で『REBORN』=再生コンサートでまだ誰も聞いたことがない新曲を10曲披露した。この度のコンサートでは、当時の思い出を想起され『あの時の暴挙をお詫びいたします』と会場の笑を誘い『今回も少し』と新曲を『最後の曲』と数曲交え、懐かしい曲を唄った。特に今回は、『なごり雪』『海岸通り』『雨の物語』などイルカさんや『君と歩いた青春』など太田裕美さんに提供した楽曲をはじめ、誰もが口ずさんだ曲が多く含まれていた。チラシに再度目をやると『50周年記念』と記されていたが、概ね2時間30分間、『50周年』という言葉は伊勢さんの言葉から一言も出てこなかったと省みる。

 臨床研修でも何度か訪れたことがある大ホール。周囲を眺めると自身より一回りも二回りも先輩が雨で足元が悪い中足を運んでおられた。自身も気合を入れて前回コンサートからCDを何枚か入手して臨床の合間に予習して会場に向かった。伊勢さんは、新曲を披露する時、申し訳なさそうに『暫しご辛抱を』と添え唄ったけれど、懐かしい曲だけでなく、はじめて耳にした曲があるとさらに新鮮な気持ちになった。伊勢さんの地元である大分、津久見の海をイメージした曲、中学生時代の思い出を曲に綴られたものもあった。Backで演奏する方々の演奏技術も燻し銀の達人で、ベースもサックス・パーカッションもキーボード担当の方々も熟達した演奏だった。その中で伊勢さんは、円熟した技術でギター、ベースを弾きこなしていた。

 耳を澄ますと周囲の方々の中で特に高齢男性の方が咽び泣く声が聞こえる。嗚咽のような響きもあった。思い起こせば、かぐや姫から風のmemberとして、そして単独vocalとして歌を歌い続けてきた伊勢正三さんの歌声をいろいろな場面で聴く機会があった。伊勢さんの歌声を聞くと、懐かしい思い出が走馬灯のようによみがえる。学生時代から社会人に至る過程での様々な記憶がよみがえる。同時にこみ上げるものがあるように感じている。

 コンサートも2時間を過ぎた頃、一度4人のmemberが舞台から姿を消した。すると概ね1200人の聴衆達の拍手とアンコールの声がこだました。そしてしばらくすると正やんが再びステージに現れた。伊勢さんをよく知る前方席の方から拍手とともにスタンディングポジションに切り替わった。自身は、幸い正やんを真正面から眺める座席を確保したが、前方のほとんどの方がスタンディングしたため自分も座席を立った。『ささやかなこの人生』のイントロが流れた瞬間、様々な思いが溢れてきた。気づくと自身も幾度となく手拍子をし大声で口ずさんでいた。学生時代に目白に下宿していた当時の友人がギターを弾いてくれた記憶がよみがえった。卒業後も何度かその下宿に足を運び、ベルリンの壁が崩壊した瞬間も懐かしい友人と過ごした瞬間が想起された。思えば、かぐや姫-風-伊勢正三と自ら歩いてきた人生を短時間のうちに想起する機会を与えてくれているように省みた。思えば、カウンセラーの拙劣な癒しの技法より心の底から癒される瞬間だったのかもしれない。

 3年前の2月、コロナ禍に入る直前、伊勢正三さんのコンサートは幸い開催され、今回同様参加することができた。しかし3年前の4月末に予定されていた南こうせつさんのコンサートは、コロナ禍中で流れ暫くして振込んだ参加費が返送されてきた。正やんのコンサートとともにこうせつのコンサートにもいつの日か開催を予定していた会場に訪問参加できたらと願っている。




IMG01743_HDR.jpgIMG01739.jpg



 

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント