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再誕生療法[再追記] [心理]

再誕生療法―心の闇とバーストラウマからの解放

再誕生療法―心の闇とバーストラウマからの解放

  • 作者: 能登 春男, 能登 あきこ
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 単行本

 もう今から十年近く前になるだろうか、SAT法(構造化連想法)の中で、胎生期のトラウマを癒し自己成長に導く諸技法の開発が盛んに行われていた。

SVが集まり、実践的な勉強会に参加した。再誕生のイメージ療法を訪れたCLと共に体験する中で、潜在化された深いトラウマが癒され自己成長を遂げたと記憶している。「感覚・感情的な体験は、イメージやメタファーの手段を使って意識に浮上してくることがある。スコットランドの精神科医のR・Dレインは、誕生時の体験は、繰り返しみる夢やイメージなどで垣間見られると報告。オットーランクは、バーストラウマを身体の記憶としてとらえ、精神分析家F・モットは、母親のネガティブな感情が臍から注入されると考えた。F・レイクは、臍から侵入した否定的な感情は、身体に蓄積されると考えた(74頁より一部引用)」。書籍のタイトルを見た時、研究の場に移行し、生理学的な観点からエビデンスを自らの目で確かめるため、臨床脳波計の規格に基づく簡易型脳波計を入手し、Coと被験者協力を依頼し、カウンセリング時の脳波測定と構造化された諸技法の研究に時を費やし、学会発表や学生相談場面を通じての論文発表を行った日々を想起する。その後、イメージ療法として、進化していき、数々の問題を解決していった。フロイドは、3歳以降のトラウマの治療を説いたといわれるが、その後、「精神分析の世界では、バーストラウマが扱われていた」。胎生2~7週間で、情動に関する神経回路を形成する扁桃体がある大脳辺縁系が形成されることが判明している以上、胎生期、出生時のトラウマがあることは、脳科学の世界で心理学と連動して自然と理解できるのであって、今後、どのような理論が技法が構造化され進化されようと、この技法の根幹となる理論の核心部分が変わることは難しいと僭越ながら思う。様々な相談場面で用いてきたが、構造化された場面で用いることが必要であることから、面接場所によって、用いることが難しいが、この自己成長に導く技法の効果は揺るぎのないものであろう。スタニスラフ・グロフ博士のホロトロピック・ブレスワーク、産婦人科医のルボワイエ博士をはじめとして、数々の登場人物を経て、筆者が本書の中で、「新しい手法を総称して『再誕生療法』と命名することにした(53頁)」という既述がある。しかし、それはもう既に10年以上も前に構造化連想法の技法の一部として命名され、観察、傾聴、確認、共感のもとに安全性が検証され、諸技法が構造化され、数々の相談場面で、難治性のクライエントや、自身の臨床体験の中では、教員志望の学生はもとより、Co志望の大学生やCp志望の大学院生の重篤な症状回復にも顕著な効果をもたらしていたという揺るぎ無き真実がある。そのことは忘れてはならないと、今更ながら思うのである。                                                      [再追記] 胎生期の脳の生成プロセスとその過程でのトラウマの理解なくしては、神経心理学的に改善困難な心が癒されていくプロセスがある。そのような経緯を十分知らないまま、既に振り分けられた引き出しの大きさを守るため、書面を通じて慈愛願望欲求に基づく攻撃行動に出るCPもあり、CLの自己成長と主訴の解決に関わりのない無意味な争いに巻きこまれたくないと感じる今日この頃である。気質(執着?)の問題か、状態・特性不安(60pt↑)か。はたまた自我状態(W型?)か。創設者が登場する小史を読んても、このような心狭き存在を予定しているとは、到底思えないのである。「結果」を導くことが難しい臨床でのフラストレーションは、CLのために現場で「結果」を出すことで、自分で解決することが肝要で、周囲に「当たる」など論外である。先ず第一に自ら転移感情であることに気づくこと。加えて、自分の技法を磨くと良いだろう。一部の個人的な病理は、健康なグループにより、浄化され、調整作用が働くと思う。

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コメント 1

ノース

一風変わった脳内構造のホームページがあるのですが、よろしければ、ご批評願えないでしょうか?
by ノース (2007-07-21 10:16) 

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