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U24  スペイン戦  [学び]

東京五輪2020の初戦まで1週間、サッカーU24男子 日本代表は、優勝候補筆頭スペインと戦った。前半、ボールポゼッション率は、スペイン60%、日本38%の中、MF久保建英選手の突破から司令塔を任された10番 堂安律選手が左脚を振りぬき、ゴールした。ところが後半久保と堂安がベンチに退いた後、18歳の司令塔が投入されたスペインから1点を奪われ引き分けに終わった。

サッカーダイジェスト 2021年 7/8 号 [雑誌]

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【追記】
 その後、スペインU24代表は、エジプト代表とグループC初戦を交え、0対0の引き分け、勝ち点1で終わった。
試合開始後、スペイン代表は、2名負傷交代があった。エジプトは当初引いた守りを続けていたが、次第に攻撃に転じはじめ、欧州代表に対し阿弗利加代表のプライドを見せ始めた。スペインは、MFのペドリを軸に相手方ゴールに向け的確なパスを続け、エジプトゴールに接近するが、決定的なチャンスに結び付けることができない。後半ロスタイム4分間で決定的なシュートチャンスを複数回獲得したが、いずれも相手方ディフェンスにクリアされ、時折、自陣ゴールを脅かされた。結局、試合終了して両チーム無得点、勝ち点1と引き分けに終わった。
 優勝候補スペインが勝ち点1で初戦を終えた。少し遠い記憶の中で、日本チームに敗れた初戦のスペインチームの記憶や準準決勝で日本に敗れたエジプトチームの記憶が蘇ってきた。五輪サッカーの初戦は、改めて難しいと感じた。
前後半の顕著な違いは、あくまでゴールを企図する執念と後半交替メンバーとの決定力の差だったと思う。前半の動きは、予選リーグ突破を予感させるものであったが、後半の戦い方では、メダルはもとより予選リーグを突破することは難しいと感じた。U24サッカー日本代表男子のここ数試合を振り返ると、厳しい状態から得点を入れたのは、何れも堂安選手である。そして得点獲得には、久保健英選手がアシスト等何等かの形で得点に絡んでいる。しかし後半、久保、堂安選手の代わりに前田、上田がFWとして交替した後、殆ど得点がとれていない。


 率直に感じることは、林、前田、上田各選手の決定力の顕著な希薄さがあることである。スペイン戦では、相手国が得意のパスサッカーを生かし、多角形を描いたパス交換を通じて攻撃をしかけてくる。日本チームは、小刻みなバックパスや横パスを繰り返し時折、ゴール前の危険な地帯に侵入しようとするが、今一歩ゴールに結び付けることができない。やはりサッカーは、得点がないと勝利に繋がらない。

 森安保監督は、前田大然選手の突破力、スプリント力に期待して起用しているが、堂安選手や久保選手のパフォーマンスに比べると、難しい相手チームに対する得点の精度の希薄が顕著と感じる。前半からFWとして選抜されている林大地選手は、何試合も期待されながら一向に得点に結びついていない。ゴールを狙うシュートの精度はもとより、ゴールにアクセスするドリブルの突破力等、決定力には程遠いものを感じる。

 後半になりボールポゼッション率が更にスペインに傾く中、相手国ではなく日本のフィールドで過ごす時間が続いたことである。ゴール近くまで運ばれたボールを奪った後に、細かくパスを繋ごうとした結果、相手側フィールドに近づけず、再度奪われた後、スペイン選手の枠を捉えたシュートにつなげられている。U24日本代表男子は、堂安、久保交替後、スペインがボールを奪取しようと働きかけた直前、日本チームは、バックパスをしたり、ゴールキーパーに大きくボールを戻す等、前半と異なり、ゴールを恐れ消極的攻撃姿勢が顕著であることに加え、自らの小賢しい技術に溺れ、相手ゴールを脅かす機会を獲得しようとする姿勢を決定的に欠いていた。

 このような消極的な攻撃姿勢では、相手方ディフェンスを突破することは困難であるし、仮に運よく突破できたとしても、決定力が希薄な選手達がゴール付近にボールを運ぶだけで連携がみられず、仮にシュートできたとしても、精度を欠いているため、ゴールすることは到底難しい。

 東京五輪まであと数日しかない。メダルを狙うためには、銅メダルに限りなく近づいたロンドン五輪日本代表男子の、当時の大津選手の巧みな精度に加え、いかなる状態でも、トップスピードでゴールに向け駆け込んだ永井選手のような我武者羅な頑張りが求められていると思う。

 試合後、吉田選手が命がけで戦う選手のため無観客試合の再考を訴えたと報道された。しかし少なくとも後半交代後の選手の動きは、命懸けと見ることはできなかった。そのような試合を応援するために無観客を変えても、近隣住民を含めた国民の生命は守られない。そして後半の戦い方では、観客がいたからと言って、ゴールに導かれたとは残念ながら思えない。吉田選手は、OA枠として後半の戦い方をどのように総括されるのか。コロナ禍の中、様々な苦労を経てチケットを購入しても、フィールドに近づけない国民サポーターの心の支えを常に想起しながら、各々のベストパフォーマンスを目指し、本大会まで数日の奮起を期待している。


尚、南アフリカチームの選手から感染者が出た旨報道された。同チームの選手は概ね濃厚接触者であると解される。原則論から言えば、日本国民である日本代表選手の生命と健康を守るためにも、日本の不戦勝とする対応が適切である。何故なら試合での接触の中で仮に選手に感染者が出れば、他の日本の選手、スタッフはもとより、メキシコ、フランス両チームにも感染が広がる恐れがあるからである。コロナ禍の中で、そもそも感染者を出さないこともチームの最低限の責任であることは明白である。コロナ感染が落ち着いてから日本との親善試合を申し込まれればよいだろう。


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