臨床経験を重ねた有資格者の対応との相違点―【追記】 [心理]
臨床経験を重ねた有資格者①の対応と、②現場体験が浅い無資格者との決定的な相違点は、クライエント対応をするカウンセリングのプロセスの中で、致命的な間違いを侵さない視点である。さらに③Gルート合格者の中で構造化面接の経験が希薄な有資格者も今後特に今後注意する必要がある。
後者②の方が心理臨床サービスに加わると、時に、致命的なミスを侵す結果、相談室の評価にも関わることで有資格者①は、通常しなくても良い支援をせざるを得なくなる。
致命的ミスとは、①自我意識の脆弱な状態のCLが、医療機関での投薬治療を持続している等、常に支持的な心理支援を継続すべき状況にあるにも関わらず、自らの関心を検証するために2時間を超える面接を行う行為。その結果、後日、主治医も想定できない症状を発症し本来の改善方向に向かうのに複雑なステップが必要となる。
②心理士(師)の心理支援の中で、継続的心理面接を続けてきた中で、心理士(師)の指示に従わず、相談員の独 断で侵襲性が高く、恐怖心と直面する場面に導いた。結果、CLが相談場面にも訪れることができなくなった。
③訪問先で心理士(師)が継続的対応していたCLが、心理士の不在時、CLの直接の指導者が心理士の指導を聴かずに侵襲性の高い場面に導いた結果、身体症状を発症した。その後、直接の指導者が独断で医療機関に繋ぎ、また外部の連携機関に繋いだが心理的支援に関する理解が欠如していたためCLは再び訪れることができなくなった。
④交代制勤務の中で、ローテーションをその都度頻繁に相談員の都合で勤務時間を変える判断が繰り返している場合、心理士(師)を含め、CLが存在を予期することができず、支援の継続性が保てない。
⑤受容、共感、一致はもよとより、観察、傾聴、確認、共感というCounselingの基本姿勢を知らず、仮に知っていたとしても心理支援の中で、身体に動きが染みついておらず、上記基本姿勢が一貫して貫かれていない。その他、事務手続においても基本的な営みが積み重ねることができない。
⑥訪問先の勤務中に、巡回支援をされていたGルート心理師有資格者③から声をかけられたことがある。趣旨は、支援しているクライエントに関するアセスメントや支援内容の共有という趣旨ではなく、他の公募要領の入手方法如何という質問だった。情報提供として自身が知る知識を伝達したが、振り返ると、構造化面接が必要な勤務を要する場でもあることを考えると、率直に現状では無理なのではないかと省みた。Gルート合格者の中には、①臨床心理士資格を取得する中で厳しい臨床トレーニングを受け、診療所や学生相談の場、企業臨床、福祉臨床等の場で実践を続けてきた人と、③クライエントの観察と訪問先スタッフへの対応の助言だけ行ってきた人もいる。果たしてGルート合格者の中に入るか自体が疑問であるが、①も③も資格上同質のものと扱われることが一番の問題である。資格を付与した団体は、早急に当該未経験者の研修を行わないと、国家資格の信頼自体が危うくなってくる。
心理技法の統合に関する所見:岡ちゃんの心のつぶやきノート:SSブログ (ss-blog.jp)
一般財団法人 日本心理研修センター 公認心理師試験 (shinri-kenshu.jp)
【追記】
公認心理師の登録をせずに公認心理師を名乗るのは、罰則が適用される旨、研修センターのホームページで、注意喚起されている一方で、公認心理師の資格登録をし、公認心理師であることを名乗っているにも関わらず、心理支援の場での構造化面接の未経験者など、通常、有資格者に期待される実質的な資格要件が満たされていない自称 有資格者は、今後、どのような法的な扱いがされるのか。国家資格要件の重さに見合った心理臨床研修の検討を含め、真剣に注視していく必要がある。
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