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面接枠の構造化の問題 [心理]

面接枠の構造化及び時間の構造化が成功しているケースは、顕著な効果がある。

問いからはじまる面接構造論ー「枠」と「設定」へのまなざし (臨床心理学 第21巻第3号)

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  • 出版社/メーカー: 金剛出版
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  • メディア: 雑誌
アタッチメント・スタイル面接の理論と実践―家族の見立て・ケア・介入

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  • 出版社/メーカー: 金剛出版
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Counseling業務では、面接の構造化が求められるが、一日の中での時間枠だけではなく、何時から何時までの時間を明確にしそれ以降調整を求めてくるクライエントには率直にお断りを入れることが大切である。それは勤務している場所の契約時間や私設心理相談室であっても他の業務との関係がある。特に日々ストレスを抱えるクライエントは、自分の状態を分かって欲しいという慈愛願望欲求が強いため、面接日はもとより、面接時間の大枠を壊そうとしながら自分への愛情を試す傾向がある。一部の職員はその傾向に従う方がおられるが、それを続けていると対人依存型行動特性が強い傾向のクライエントに限りなく巻き込まれる可能性がある。特に産業領域(職場)でのストレスを他の公的機関に開示してくる方もおられる。職場でのストレスは産業領域の相談室に土日及びご自分の休日に開室している相談室に行くことで継続的に解決していくことができるはずである。IPが存在する場合には、家族療法的な視点も必要であるが、そもそも限られた時間枠を揺るがそうとしてまでご自身の生活を曲げない自分勝手な考え方(イラショナルビリーフ)が根差しているからであると解される。
 そのような方が専らご自分の都合で電話で一方的に問い合わせてくる場合があるが、受付事務を行う担当者や相談員は、Counselorの空き時間を明確にして例えば時間枠で対応できるように予約を取る配慮が必要である。電話であれば、15分が望ましい。他のCounselorにゆだねる場合には、Counselorに丸投げにしないで、主訴を明確にして時間枠を特定して対応する節度が必要である。Counselorが相談室に常駐しているような言い方をすると、その時間全て待機時間となり、電話はもとより当日の面接や事務作業も困難になる等、Counselorのもっ自己決定を相談員が支配することになるからである。上記のような対人依存型行動特性が強く、慈愛願望欲求を制御できない方は、健常者であっても電話相談や数回の相談では解決しにくいため、時間枠を特定して継続的に来室戴くことになる。その場合、Counselorの同意を得て予約を入れた方が安全である。クライエントが境界性personalityの特性をお持ちの方は、主治医の専門的治療を行っている医療機関に導いた方が良いと思われる。特に常識的なcommunicationが難しく専ら信頼関係が形成できないと認知したCounselorに一方的に過度な要求や怒りを投げかけてくる方は毅然とした態度でむしろ対応を回避する方向が望ましい。
 以上の考え方のもとに心理面接を継続した結果、顕著な効果の差が見られた。

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