SSブログ

公認心理師―Gルート合格者への付帯意見 [心理]

心理師試験の合格を経て、無事合格を祝う所であるが、様々な見解の対立が心理の現場で生じることがある。Twitterやブログでの呟きを拝見したり、実際に資格取得後の心理師や、経験ある心理士(師)の方から伺った貴重な御経験を総合すると、手放しに合格を喜べないことも事実もある。それは、互いに承認しがたい事情があるではないかと省みる。

健康・医療心理学:ウェルビーイングの心理学的支援のために (公認心理師の基本を学ぶテキスト 16)

健康・医療心理学:ウェルビーイングの心理学的支援のために (公認心理師の基本を学ぶテキスト 16)

  • 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
  • 発売日: 2022/05/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

公認心理師の一日 (医療・福祉の仕事見る知るシリーズ)

公認心理師の一日 (医療・福祉の仕事見る知るシリーズ)

  • 作者: WILLこども知育研究所
  • 出版社/メーカー: 保育社
  • 発売日: 2019/09/03
  • メディア: 単行本

公認心理師養成のための保健・医療系実習ガイドブック

公認心理師養成のための保健・医療系実習ガイドブック

  • 出版社/メーカー: 北大路書房
  • 発売日: 2018/08/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

双方の長年の御苦労と相互協力のスローガンはわかるけれども、心情的に了解できない隠れた事情があるということも推察できる。心理臨床の場での支援者同士の対立に関して、当事者であれば、できる限り直面したくはない。しかし、訪問先に複数の心理士(師)が存在すると、衝突が避けられないこともある。率直に巻き込まれたくはない。しかし自己受容が難しく、顕著な自己不一致の問題を抱え続け、巻き込んでくる人もいる。長期間、本音を抑圧しつづけて、自らの職務上の立場を継続してきた人は、当初、無資格の時は、指揮命令に従う姿勢があったとしても、いざ資格を取得すると、自己の判断を優先し、指導に従いたくないという意図が見え隠れし、通常の規範から大きく逸脱する形で行動化する形で本音が出てしまう場合がある。


 しかし冷静に省みると、当該、相談担当者が資格要件を満たさない状態下で、クライエントへの解決手法を知り、現に実践している心理士(師)に導きを受ける姿勢を一見見せているが、ひと時を過ぎると、突然、予期せぬ行動に出る場合がある。こまったことに以下の行動傾向がみられることがある。


      クライエントの聴こえる場所でのべつまくなしプライベートな事情を心理士(師)に話しかけてくる。専らご自分の事情で生じたご自身の問題を自己開示し、心理士(師)が傾聴すべき立場にあることをいいことに、時に間髪を入れず語りかけてくる。業務内容について確認するため心理士(師)から話しかけても一向に聞き入れることはなく、延々と自分の話を続ける。


      クライエントが訪れても上記の調子で、自らの話をし続ける。発問内容もクライエントの気持ちに寄り添うことなく、思い込みで話しかける。言語と非言語の不一致をはじめ、傾聴、共感をはじめ、カウセリングの基本姿勢について頭ではわかっていたとしても、それが身に着いていないため、クライエントの病態水準の見極めをあやまる。誤っていないか、有資格者に確認することすらしない。


      クライエントの病態水準の測定をあやまっていることに気づかないことから、長時間の面接を無断で行う人がいる。 心理士(師)有資格者が対応直後に、不正介入し、時に強引に連れていかれた等のクレームを受けることがある。そのクレームは、仮に適切に対応していた瞬間があったとしても、クライエントやその保護者の病態を的確にとらえ、過度な依存心を助長することなく、サポーティブに対応しているということ、クライエントのニードに寄り添っていないとクライエントやその保護者に認知されてしまう。結果として組織に対するクレームをうかがうことがある。


      心理士(師)が構造化された心理面接を行っていた場合でも、主たる心理士(師)との連携姿勢を一貫して欠いているため、予後の症状を悪化させ、改善に導くことが難しくなる。心理士(師)の不在時、連絡をすることもなく、自己の身勝手な判断で、クライエントの対応を行う。心理士(師)の心理支援の中で、当面、症状が軽減すると、もはや主訴が解決したものと誤信し、構造化面接を一方的に解除してしまう暴挙に出る。その旨、心理士(師)への事後報告すらなく、クライエント又はその保護者の主訴が再発した時点で、クライエントの現在の状態が判明するようになる。そして元を正すと、無資格の相談担当者ないし、資格取得直後、登録前の心理師有資格者がクライエントの構造化面接に不正に介入したことが判明する。そして元をただすと、クライエントへの心理支援に必要な知識が欠如していたことが判明する。


      訪問心理士(師)がクライエント対応している時、構造化を壊す営みに出ることがある。既に繋がっていた構造化面接の予約を解除するように行動し、主訴解決していないにも関わらず、新たに心理士(師)につなごうとしない。


資格登録前後、少し業務に慣れてくると、心理士(師)が訪問する日時に被さるように自らの面接を新たに設定し、予約を妨げる営みに出る。訪問心理士(師)の訪問日及び時間は、予め決まっており、周囲に周知されているのにも関わらず、あえてその時間に被せる形で予約を入れることがしばしみられるようになる。特に面接室が限られている場合、当該面接室を使用することで訪問心理士(師)の業務を妨げるようになってくることがある。


文書の管理が適切に整序されていない。特に薬剤の処方に関する情報を受けた際、そのメモの保管場所を忘れたり紛失したりする。相談担当者の机上を拝見するとうず高く書類が積み重なっていて、微細な力を加ると、机下に書類が崩れ落ちてくることがある。経験がある心理士(師)がその旨示唆しても顧みず、改善法を指摘しても一向に改善しない。


(臨床)心理士(師)有資格者であれば、互いに面接室の時間を調整しあう配慮をすることが通常であるが、上記のように無資格又は資格登録仕立てのGルート合格者については、心理支援に関するセオリーが安定してないため、心理士(師)の訪問日にかち合う形で面接室の使用を許容する判断がし難い。何故なら、訪問心理士(師)有資格者の営みにより間違った対応がされていると周囲に外観を形成されかねず、いわば、職業人としての心理士(師)の信用を揺るがせられる恐れがあるからである。


 ⑥訪問心理士(師)の心理面接や心理検査の同席を求められることがある。公認心理士(師)の資格を取得しても、心理 検査をした経験がなかったり、心理アセスメントの力が欠如していたりする場合が往々にしてある。特に心理面接、カウンセリングがいかなる効果をもたらすかという確固たる知識と技術が欠落しているために、いわば指導経験と知識がある心理士(師)の面接に同席することで心理士(師)が長年苦労して学び、修得してきた技術を「盗」もうとする    相談員もいる。クライエントに対して良好な効果をもたらすことが明確であれば、技術を伝達するため指導することもやぶさかではないが、諸技法の理念と哲学、効果と技法の弱点を理解しようとせず、浅薄な理解のもと、継続的なスーパービジョンも受けないまま、自分のものにしたと誤信し、場当たり的に諸技法を用いる。その結果、クライエントの病態水準が悪化し、新たな症状が発症した時点で、経験ある心理士(師)に対応を委ねるようになる。時に医療機関に繋がなければ、症状が改善しない段階まで貶めてしまう。以上のような危険があることを踏まえて協同する必要がある。


   第5回公認心理師試験の合格基準点は135点とされているが、仮に170点を超えてペーパーテストで合格したとしても上記の危険を常に孕んでいることに経験ある有資格者は、常に留意され、予期される無用な衝突を防ぐ必要がある。特に正規の心理学、臨床心理学の講義を受けていないことから生じる対立は、互いに抱くビリーフ(信念)を同定し、基本的思考方法と予期される行動をイメージの中で予見することができると、予防方法が見つかる場面も多くなると思われる。


公認心理師試験 事例問題の解き方本 PartIV

公認心理師試験 事例問題の解き方本 PartIV

  • 作者: 山口 勝己
  • 出版社/メーカー: 辰已法律研究所
  • 発売日: 2022/03/24
  • メディア: 単行本

 


 


 


学会参加 【追記】:岡ちゃんの心のつぶやきノート:SSブログ (ss-blog.jp)


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント