SSブログ

コロナ禍でのソーシャルスキルと感情制御力の世代間伝達 [心理]

子供がマスクを買い求めるために待機していた親子連れの父親が突然興奮する姿に直面した。


休日明けの午後14時頃の出来事である。複合商業施設の管内で洋服を販売する店舗の店先で冷感マスクを販売していた。時折、訪れる店舗でもありマスクの素材がどのように変容しているか関心があった。そこで店先のテーブルに複数の種類が置かれていた商品の中でマスクを手に取ろうとした。すると後ろから強く汚い口調で「待っているんだろ」という言葉が返ってきて驚いた。その声の大きさに気づいた中年女性が「ごめんなさい」と場所を譲り、30代半ばのよい大人と一緒におられた思春期の男子がマスクが置かれている台に駆け寄った。すると数秒もしないうちに父親のもとに戻ってきて首を振った。後からのぞき込むと色合いが黒系や白系ではっきりしすぎている商品が数多く、子供さんの意にそわない品揃えだったことが分かった。恐らく小学校最高学年の子供のニードに寄り添わず、専ら当該父親のニードで待機し続けていたと解された。

 「もうよろしいですか」と父親に伝えると、悔やむ表情と恥じらう表情で子供と一目散に立ち去っていった。2階にある隣には大手スポーツ用品店、一階には、Dragstore、食料品等様々な商品がある複合施設のため当該親子同様子連れで訪れる親子も多いが、その他店舗にも立ち寄ったがその親子とは出くわすことはなかった。思いの他、強い口調で目上の方に伝えてしまったことで恥じらいの防衛機制が働き、子供を連れて逃げてしまったのだろうと振り返った。

 ところでコロナ禍では、socialdistanceに気を付けて行動するあまり、周囲に対して過度に自分のペースに巻き込もうとする人がいる。背後には感染する恐怖心があることに加え、自分の子供を守ろうとする心理が働いていることが伺える。恐らくその30代の男性は、子供を連れてテーブルにある商品を血眼になって探している中年女性から距離化するためにかなりの長い時間沈黙して待機していたものと思われる。もっともそのテーブルは横幅が2m以上あるために通常、複数の人がマスクや除菌剤を購入するために互いに配慮しながら商品を選択する光景を目にしていた。もし仮に一つのテーブルを女性が独占しているのであれば、「ちょっとすみません自分の子供にも見せていただけますか」と一声かけて距離化しながら商品を選択する行動に出れば、意に沿った商品があるか対象を見極めるために少しの時間で済んだことであろう。しかしながらそのような言葉かけを行う術を知らないがゆえに、長時間、待たなくても良い状況を自分の子供にも強いて、情動興奮を制御できない程の抑圧状態を作り出してしまった。ここにソーシャルスキル学習の欠如と親の言う通りにただひたすら待機している子供を生み出すようにスキル学習の認知が欠如した状態が世代間伝達されてしまうのだと感じた次第である。

 思春期の子供達は、コロナ禍で学習に励み、ようやく夏休をむかえた中、上記のような不遜な態度を示す父親が一声、温かな言葉をかけるスキルを学習されていると、周囲と衝突する機会も少なく、青年期から成人期をむかえても対人関係がsmoothに融和的なcommunicationが可能となる。しかしながら、この世代の中には、そのようなスキルが欠落している方を時折目の当たりにすることを改めて憂う今日この頃である。

 少しでも自分にとって良い商品(マスク)を探すために後方で待っている子供の存在に気づかず、一生けん命商品テーブルの中央付近で商品を探索するご婦人のお気持ちをお察しすることができる。他方で、ご自分の子供の存在を気づかせる言葉かけすらできない不遜な若い父親のソーシャルスキルの欠如が蔓延している現実も理解することができる。しかしながらそのような言葉かけをするソーシャルスキルを実践できないゆえに、自ら情動興奮の制御ができない状態を生み出し、自分はもとより、自分の子供にソーシャルスキルの欠如を世代間伝達させる形で、周囲の見ず知らずの複数の大人や子供を巻き込んでいく現実に直面し、新型コロナウイルスに感染拡大が蔓延するもう一つの現実を重ね合わせる機会となったように振り返る。

 全国では、20代、30代を中心として主に会食等や夜の街を通じてウイルスの感染拡大が続いている。しかしながら、感染しやすい人と、言わば免疫や抗体に近い形で、感染しにくい耐性がある人に分かれているように感じる。三密を防ぎ、日々の生活の中で、手洗い、嗽を励行し、会食の中でも気をつけていれば、確かに感染しにくい耐性を持った類の人はいる。そうであるならば、それほど日々、恐怖心で晒されることは少ないのではないかと思われる。

 思春期の子供を持った30代の当該不遜な態度を示す父親のように、ソーシャルスキルの欠如も、ウイルス感染の免疫欠如と近似している要素があると率直に感じている。仮にウイルス感染を予防できたとしても、ソーシャルスキル欠如の世代間伝達は、後に感情を抑圧しすぎる自己抑制型行動特性を生み出し、エゴグラムではACが極めて高いpersonalityを形成する。元々素直だった子供が突然、情動興奮が制御できず犯罪を犯す危険があることは、日々のnewsで報道されている。そのような観点からすれば、自らのcommunicationの至らなさに恥じらいを感じ思春期の子供とともにその場を一目散に立去る程度であれば、未だましなケースではないかと思われる。もっとも夏休明けに、保護者として近隣に訪れた際、強い口調で伝達してしまった教職員と再会する機会が仮にあるとすれば、その場面にいた子供とともに跋が悪い感覚と冷汗を体感するだろうと推察する。もっとも発達障害の特性があり、周囲との心理的距離関係がつかめない方であれば、WAISやWISCⅣ等の発達検査を子供とともに受検されると良い。また知能に支障があるのであれば、他の発達・知能検査を親子とも受けることも検討すべきケースである。その上で医師や心理士(師)から今後の行動について助言を受けることが良いと思われる。

 尚、自らの論理で待機していた当該父親が声のトーンで畏怖させしめる程度のものであり、かつ当該小学生の父親が一方的に決めた論理に基づいて周囲の人の自己決定を威圧する形で待機を求めた場合、「義務なきことを行わしめ、権利の行使を妨害」する行為として、「強要」(刑法223)の構成要件に該当する行為であることを法律の知識がない当該不遜な父親に公益通報を警告するために付言するものである。


洗える速乾マスク アイスシルクコットンマスク 接触冷感 蒸れにくく優しいフィット感 (ブルー)

洗える速乾マスク アイスシルクコットンマスク 接触冷感 蒸れにくく優しいフィット感 (ブルー)

  • 出版社/メーカー: バグーストレード
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
大人の発達障害 生きづらさへの理解と対処 (健康ライブラリー)

大人の発達障害 生きづらさへの理解と対処 (健康ライブラリー)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/01/25
  • メディア: Kindle版
大人の発達障害を診るということ: 診断や対応に迷う症例から考える

大人の発達障害を診るということ: 診断や対応に迷う症例から考える

  • 作者: 青木 省三
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2015/06/01
  • メディア: 単行本
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本

ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本

  • 作者: 對馬 陽一郎
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2017/05/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
大人の発達障害 アスペルガー症候群・ADHD シーン別解決ブック (主婦の友新実用BOOKS)

大人の発達障害 アスペルガー症候群・ADHD シーン別解決ブック (主婦の友新実用BOOKS)

  • 作者: 司馬 理英子
  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2015/02/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
もし部下が発達障害だったら (ディスカヴァー携書)

もし部下が発達障害だったら (ディスカヴァー携書)

  • 作者: 佐藤 恵美
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2018/03/25
  • メディア: 新書
最新図解 大人の発達障害サポートブック (発達障害を考える心をつなぐ)

最新図解 大人の発達障害サポートブック (発達障害を考える心をつなぐ)

  • 作者: 小野 和哉
  • 出版社/メーカー: ナツメ社
  • 発売日: 2017/04/30
  • メディア: 単行本
【追記】ふと想起したことは、昨年某所に訪問途中で心理士を名宛人としたストーカ―がおられた。そのストーカーは、30代~の若い男で、安全のため地元警察と連携をとり結果的に10月に撃退した。その時、自身に対して公園で嗽をすることを辞めさせようとする強要行為だったことから強迫性障害に罹患している恐れがあると警察と情報を共有した。今であれば、口内洗浄をしない方が異常だと指摘されることが皮肉な現実となってしまったが、共通していることは、梅雨明け直後、休日明けであった。当時は「ストーカー規制法に違反する強要行為と明確な表現で指摘し、スマホ撮影する行為を見せたことで、その成人男は、自転車に乗り一目散に逃げていった。その後、一度、訪問途中で見かけたが気づかれないと誤信したのか当の不法行為をなかったことにして徒歩で駅の方向に向かっていった。いずれにせよ、不遜な態度を示す者の特徴は、法の知識が希薄で規範に直面していない可能性が高く、自らの行為に関して違法性の意識が存在しないと見受けられることである。
 このような不遜な男性には、知識があるにせよないにせよ、当該不遜な行為が刑法上の実行行為に該当することを率直に示すことで難を逃れられると振り返った。ソーシャルスキルの知識のあるなしは、社会から逸脱する行為を生み出し、言わば、マインドウイルス感染している自分に気づかないでいる。そのような不遜な存在を少しの対応で撃退する方法を実践的に検証する体験もある意味は自己防衛の手段として貴重な体験かもしれない。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント