マインドフルネス臨床 [心理]
マインドフルネスを心理面接・支援の中で取り入れてみた。
親と子どものためのマインドフルネス——1日3分!「くらべない子育て」でクリエイティブな脳とこころを育てる(気持ちがスーっと落ち着くマインドフルネス・エクササイズCD付)
- 作者: エリーン・スネル
- 出版社/メーカー: サンガ
- 発売日: 2015/08/28
- メディア: 単行本
- http://satheal.blog.so-net.ne.jp/2016-07-07-1
マインドフルネスは、これまで、自分自身の振り返りの機会に用いてきた。時に、就寝前や早朝、音声と連動させて、自らの感覚を振り返ることにより、感情を冷静に把握し直すことができ、ストレスが潜伏することで身体化することを防ぐことができてきた。しかし、クライエントのニードに合わせ、自分の心理面接の中でどのタイミングで、用いたらよいか判断がつきにくいことがあった。しかしながら、最近になり、SCの中でもマインドフルネスストレス瞑想を導入することで、顕著な効果を体感するようになった。元々、自律訓練法や、呼吸法、イメージ法を組み合わせることで、その土台は築いてきてきたが、複数回、理論と実践に関する研修を積むとともに、理論的な基礎を文献研究と、それに付随する音声媒体の内容を相互に研究することで、自らの生活の中に溶け込ませ、クリニッック臨床も、学校臨床の中でも、CLの病態水準とニードに合わせ、無理なく、必要な範囲で表現できるようにトレーニングしてきた中で、自然と発現することができるようになった。
かつて、臨床催眠を応用した胎生期イメージの癒し技法や脳波測定をはじめとしたバイオフィードバック療法を大学院と民間研究所の先生の協力を戴き進めた経験があったが、催眠とは少し異なるアプローチでCLの意識の気づきと振り返り、新たな気づきと意識変容に無理なく近づくことができる感覚を感じている。特に、自我意識の成長途上にあられる思春期の児童生徒とのかかわりに置いては、CLに寄り添う共感をベースにソフトで柔らかな発問と並行して進めるため、CLの感覚と気持ちの変化にきめ細やかに寄り添う感覚があり、かすかな気づきと吐息を共有しながら、より深い洞察に近づいている実感がある。胎生期イメージの癒しと異なり劇的な変化は見られないが、細かな変容を積み重ねる中で着実にCLのレジリエンスが強化されてくる感覚を抱いている。
自らの臨床心理技法の進化はまだまだこれからという気持ちであるが、先だって、とあるCLへのアプローチで、概ね10分の時間で意識の良好な変化に導かれたという体験をまじかにした。5分から10分という短い時間で区切られてもいる学校臨床の中で、少しづつ技法を進化させ、活用していこうと考えている。マインドフルネスストレス低減法は、ストレス社会の中で、心の回復力=レジリエンスを強化する効果的な技法であるということが現時点での自身の理解の到達点である。
学校臨床の中では、動機づけ面接や再決断等と組み合わせる必要があるが、特にストレス場面の中で感情のコントロールが著しく困難な児童生徒はもとよりのこと、身体化や行動化を予防する大人のストレスコーピングメソッドとして、欠かせない方法になりつつあるように感じている。個人的にはアドラーの理論とどのように体系的に理解していくか、研究日の主な課題となっている。
瞑想時の脳波ーマインドフルネス瞑想:岡ちゃんの心のつぶやきノート:SSブログ (ss-blog.jp)
コメント 0