傾聴技能 [心理]
ここ数日、傾聴技能の審査を集中して行う機会があった。
傾聴技能士は、傾聴技能の力を認定するものであるが、心理カウンセラーの資格を付与してもおかしくはないほど、基本姿勢と基本技法を駆使して、クライエントに寄り添う面接場面に出くわすことがある。もちろん、臨床の場では、CLの健康度(病態水準)は様々であり、共感の質を高める営みを続ける必要がある。そこで、構造化されたカウンセリングでは、その営みを持続していくことが可能となる。「共感」を経験則だけではなく、科学的に捉える努力を行っていることから、「再現」可能となるからだ。その共感の質を見極める基準のひとつが、CLの意識水準の変化にいかに影響をもたらしたかが重要なポイントであり、その指標のひとつがα波パワースペクトル分析である。このプロセスの一部は、学会で報告する運びとなった。日々の貴重な時間を傾聴技能の審査にも生かせる瞬間は、テキストを共同執筆した6年前に遡り、充実した時を感じる。苦労して自ら生み出したものは、長い年月をかけても輝きは失わない。
コメント 0