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クライエントの意識水準を公平に映し出すプロセス [心理]

臨床脳波計の規格に準拠した機能を有するバイオフィードバック装置(簡易型脳波測定装置)を2チャンネルに切り替え、CLのアセスメントに役立てた。

新版 脳波の旅への誘い―楽しく学べるわかりやすい脳波入門

新版 脳波の旅への誘い―楽しく学べるわかりやすい脳波入門

  • 作者: 市川 忠彦
  • 出版社/メーカー: 星和書店
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 単行本

バイオフィードバック装置にある脳波計の機能で測定した脳波をパーソナルコンピューターで作動させるアプリケーションソフト(MSⅡ)が、正確な数値を反映しているか再度確認。現波形データを抽出して変換し、22Hzまでの測定値を、μボルトの値で表示した。結果、MSⅡで抽出した現波形が正確に表示されていることを改めて確認した。その中で、特に、瞬目や、体動と区別するために、500μボルトを超える数値は参考程度に留め、観察した。①腹式呼吸法+イメージ法を用いたA氏の脳波は、10Hz付近のalpha波(Midα Wave)を概ね1分間連続して表示し右脳優位を示した。続いて、②構造化された傾聴技法を用いて測定したB氏の脳波は、θ波優位で、8Hz付近のalpha波(Slowα Wave)を示し若干ではあるが左脳優位を示した。さらに、③不安障害の診断を受け、投薬を受けているC氏の脳波は、alpha波優位だが、8Hz付近のalpha波(Slowα Wave)と左脳優位を示した。ここで大切なことは、意識水準(覚醒の度合)について、それぞれのCLの自己決定でセルフコントロールできることが、結果的に心身の健康につながると捉えており、そのために脳波という生体情報を踏まえ、各々の生活の場面に即した意識の覚醒度を生み出すためセルフコントロールしていくかが重要と考える。因みに、構造化連想法(SAT)を用いたイメージ療法では、期待の明確化を行うと、95%の確率で、alpha波のパワー値が上昇する。加えて、上記の①のCLと同様の結果が出ており、気づき、閃き、癒され、内省し、自己に集中している状態と解される。この波形の状態についてCLの内省を戴くと、ポジティブなイメージを想起しているか、ネガティブなイメージであっても、言えなかったことを表現できた解放感により心地よい感覚が得られていたりする。何れにせよ、ほどよいリラグゼーション状態にありながら意識が弛緩集中していることが推察され、緊張状態が和らいでいることが分かる。カウンセリングや心理療法では、終結に至る結果も大切であるが、プロセスが重視される。各々の技法では、CLの内省報告と照合し、意識状態の変化をとらえることが重要であり、その中で、前頭極脳波は、CLの自己決定による意識水準を測定する上で、重要であると考えている。尚、自我意識の水準が低下している境界例のCLは、鍵状況に直面すると、自我水準の統合が困難な状態にある。①β波成分を含む各帯域からの波形が混合しているか、②θ波成分が強く現れ、α波の出現率が低いと推察する。CLの意識の流れは、CLの脳波の波形に顕著に現れる。この営みを行うことで、経験者も同様、主観的な思い込みも防ぐことができる。CPがこれまでどのようなCoの教育を受け、どのような学派の影響を受けているにせよ、諸々の力を背景とした恣意的な判断も「公平」になれば幸いと考えている。[但し、見捨てられ恐怖を抱えた境界例のCLが周囲の気をひくために来談しない場合もあり、一筋縄ではいかない場合もある]


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