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無気力の扉をあける[追記] [心理]

 Coをしていて、難しさを実感するのは、時間限定の心理面接でクライエントが慢性的な無力感、無気力状態にある時への対応である。

Q&Aで学ぶ 遊戯療法と親面接の考え方・進め方

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内観法―実践の仕組みと理論

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内観法-心理士(師)が見調べ、自らを振り返る:岡ちゃんの心のつぶやきノート:SSブログ (ss-blog.jp) 

特に、短期療法において、諸々の身体症状を乗り越え、慢性化した無力感を早期に乗り越えるのは至難の技である。特に、幼少期から周囲に見守られ、失敗もすることなく純粋培養で育った方が、とあるきっかけで自分の目標を達成できず、絶望の辛苦を舐め、自信感を喪失した時など、慢性的な無力感に変わることがしばしある。当該クライエントが仮に次回同様の課題に挑戦した時、自らの力で乗り越える自信がないという所からもくると思う。もちろん、カウンセリングは、クライエントの希望に沿って行われるため、クライエントが希望していない状態を変えようとすることはしない。しかし、何とかして欲しい…早く助けて欲しいと切に訴える中で、カウンセリングを進めることはよくあることで、そのCoは、クライエントの希望をかなえるために取り組んでいる。もちろん、クライエントがDrから、うつと診断されていたり、睡眠障害ををともなうなど、深いうつにある場合には、不用意に速めることは禁忌である。体験的には、病態が重い場合には、3箇月サイクルで、心と体を休めながら、気力の回復に努めることが必要で、時に重度の身体症状を伴う場合には、それよりも長い期間を必要とするととらえることが安全である。他方で、比較的健康度の高いクライエントの場合には、短期療法の中で、ご本人自身の力で無気力の扉を開けるタイミングを待つことになるが、クライエントの自我状態をみると、「かくあるべき」という自分への要求水準が高かったりする。しかしその「かくあるべき」という自分や、その昔、元気だった時に自分からみて、現実にある今の自分が遠く、辿りつくことに見とおしがつかない状況にある時、絶望感が加速され、心のエネルギーが失われたままの状態となり慢性化している。この慢性的な無力感からクライエントを守るためにはどうすれば良いのか。最近は、日本で生み出された心理療法の1つである内観法を適用する中で、クライエントの自らの許しが導かれるということをイメージしている。エゴグラムでいえば、CP優位で、NP、FC低位という特徴がある。イメージの中で、親兄弟はじめ、周囲から見守られてきたことを自ら省みる中で、NPを回復、身近な人との相互作用を通じて、FCも高めていく東洋の技法には、困難な問題の解決の扉をひらく突破口になる隠れた期待を向けている今日この頃である。時に子供との体験が促進されたりする。この営みを平素見守って下さる方がおられることを感謝してやまない。[追記]過日の心理面接で、一時的にではあるが、無気力の扉があいた瞬間を目の当りにした。満面の笑みは、子供との新しい体験(遊戯)と新しい出会い、そして、旧友の存在がもたらしてくれたように思う。

 

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