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面接の時間[追記] [心理]

 SCや学生相談の中で、Coをしていて、時折思うことは、クライエントのため、時間を有効に使うことの大切さである。カウンセリング面接の時間は通常45分~50分等と60分以内に設定されている場合が多く、初回面接の場合、それよりも若干長く設定されている場合が多い。特に一日に、何人ものクライエントが訪れる場合、そうすることが合理的である。しかし、すべてがすべて、その原則を貫き通すことがクライエントの主訴の解決にとって、望ましいわけではないと思う。クライエントの表情や心のエネルギーを観察し、本当にあと5~10分の余裕があれば解決することができるのに…という場に直面することが多くある。そんな時、現場管理者が見守る中、組織の都合で厳格にしめきり時間を設定され、クライエントの解決に支障をきたす場合は、誠に残念に思う。それは、労務管理の立場にある者のカウンセリングに対する理解の程度にもよると思う。確かにカウンセラーやクライエントの帰りの時刻などで、締めきりをもたざるを得ない場合もあり、新規の面接を受けるという訳ではない。しかし、その時間の余裕が十分にある状況の中、時間の枠組を厳格に運用するのはクライエントの主訴解決の妨げとなる。時にクライエントは、一瞬のうちに、深い洞察に至り解決に至る場合もしばしあり、その瞬間の訪れを待つために、一定の心理的なゆとりの中で、カウンセラーは待っている。心理的に締めきり効果が働くためか、面接終了時間ぎりぎりに癒しのタイミングが訪れる場合がしばしある。そんな時、クライエントの自己成長のため、少しは寛容であって欲しい。もっとも、クリニックをはじめ、医療の中では、Drの診断のもと、厳格な面接構造を保った方が良い場合も多く、面接時間を守ることにも意味がある。問題は比較的健康度が高い心理臨床の領域で起きてくることだと思う。短期解決を目指す建前を示し、現実には、解決を促進しすぎると難しい事情もあるとも思う。しかし心理臨床は、タイミングが勝負である。10分を惜しんだ結果、癒しの核心部分に至らず、何回にも分けて面接をせざるを得ないこともある。このように数分を惜しんだことで、クライエントが同じ問題で苦しみ続けるならば、それはクライエントのためになっているのだろうかと省みる。記録作成など、現場管理者が、仮に何らかの業務を行いながら見守ることが可能であれば、臨床の場面では、Coの判断のもとに、比較的柔軟に対応して欲しいと思う。 限られた時間に解決に至る努力は、続けることも大切であると思うが、 最近一部で教育の領域においても、導入が検討されている「ターミナルケアの精神」にも相通ずるものとも思えるのである。


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