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児童心理 10月号 (金子書房) [健康]

 児童心理(10月号)で、「子どもの話を聴ける先生」が特集されている。論稿を読んで時折、思うことは、教師の指導時の姿勢が児童の心に鏡のように映し出されていることである。児童が授業中突然泣き出した。教師の側からは、問題を起こしたと映り、「またあの子!」と経験則で児童をみる。特に怒りを抱いていると、子供は、「先生が怖い」と萎縮し自己の感情を抑圧する。挙句の果てに授業の中で、突然泣き出すばかりでなく、自由な行動ができなくなる。教師は、授業の進行が妨げられるので、その状態を異常と認識し、子供に「障害があるのでは?」と疑いを持つ。そこで、実際に行動観察をするが、概ね課題に集中しており、周囲の児童と比べても取り立ててどうこうと見分けることは困難である。むしろこのような状態を生み出している原因は、教師にもあるのではないのか。 ところで、冒頭の沢崎氏の論文 「子どもの心の声を聴く」の中では、人間が誰でも持つ欲求に関する記述がある。「自分という人間を認めてほしい、受け入れてほしい、愛してほしい欲求がある(前掲書p6)」。この欲求の内容は、今から10年程前、宗像博士が講演していた「慈愛願望心」と符合する。子どもは、発達過程の中で、愛されたい欲求(慈愛願望欲求)を持っている。その愛されたい欲求が満たされる程度は、家庭の事情により、それぞれ個人差があるだろう。子どもの心の声を聴くためには、教師が指導の現場で必要とされる傾聴する中で生じるブロッキングに気づき、脇におくことに他ならない。そのためにも、教師は、今この瞬間の子供の心に傾聴しブロッキングをはずす心のゆとりと技術が必要なのであろう。

児童心理 2006年 10月号 [雑誌]


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