SSブログ

クライエントの変容を促進する要因 [心理]

臨床心理士が心理支援した介入後、別稿で述べた心理面接、心理療法の予後について、良好に転ずるか否かを決めるのは、正規の心理臨床トレーニングを資格を付与される段階に至るまで、継続的に受けた心理士(師)が、クライエントの心理支援を行う際、現状を正しくアセスメントし、変容を生み出す心理支援や環境調整等を行い、継続的な心理面接を構造化し、時機に応じた心理支援を主訴解決に至るまで継続することである。


ヤーロムの心理療法講義―カウンセリングの心を学ぶ85講

ヤーロムの心理療法講義―カウンセリングの心を学ぶ85講

  • 出版社/メーカー: 白揚社
  • 発売日: 2007/10/01
  • メディア: 単行本
心理学的支援法:カウンセリングと心理療法の基礎

心理学的支援法:カウンセリングと心理療法の基礎

  • 作者: 康弘, 末武
  • 出版社/メーカー: 誠信書房
  • 発売日: 2018/04/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



しかし他方で、正規の心理師が支援した後、面接の構造化がなされず、間に入った相談担当者が、当初初回面接で正規の心理士(師)が、クライエントの認知行動変容のために行った支援を全く違う方向から、異なる言葉かけや助言を行うことで、これまでの変容に向けた流れを切断してしまうことが行われている。

 有資格者といえど、ペーパーテストで一定の基準を満たしただけで、正規の臨床心理面接のトレーニングを受けていない方が多くおられる。特にGルートで資格を取得したと公言する相談員の方がその例である。

 しかしその方の動きを振り返ると、当初正規の心理士(師)が臨床心理支援した方向性を理解せず、自らの自分勝手な理解でクラエントや保護者の方を勇気づける言葉かけをすることが多くある。その後、正規の心理士につなぐことはなく、速やかにクライエントの所属するクラスに戻したり、部署にもどしてしまう。その後保護者対応を一手に掌握し、正規の心理士(師)にどのような声かけをしたか等、報告すらしなくなる。その後、アセスメント会議に出席すると、当該クライエントの予後が悪くなっていることを確認することがある。


 なぜ、このような現象が続くのであろうか。クライエントの現在の主訴を導き出した心の法則性をとらえず、一定の身体症状や行動症状に導く心理パターンを読み解くことができないまま、相談担当者が、自らの勝手な判断でクライエントの現状を捉え、変容に導く支援を行うことができない状態を続けているからである。

 その状態を続けたまま、家族や保護者の下に戻すと、クライエントの現状を支える心理パターンを変容することができていないのでまた同じ認知行動を続け、悪化した状態が続いていくことになる。

 誤った心理介入で生じる顕著な原因は、ペーパー資格を取りたての相談員の方に顕著である知識の詰め込みによる間違った思い込みである。その思い込みに基づき、クライエントの気持ちに寄り添い傾聴することができず、不用意な助言をおこなうため、クライエントの自分の今この瞬間の気づきに導くことができず、自己の主訴を解決に導く行動変容や自己成長に導くことは難しくなる。

 医療機関に導いた後にも同様の働きかけをする場合はクライエントの状態を更に悪化する方法に導く。正規の心理士(師)の介入の後に、保護者に対して、大丈夫ですと気休めの声かけをすることが最たる例である。

  このような相談とは名ばかりの介入を続けていたら、状態が悪化するクライエントが組織を覆ってしまう。

  変容に導く心理介入を正確なアセスメントの下に継続することができるか、ペーパーテストの有資格者とは名ばかりのカウンセリングという名前を借りた欺罔行為は速やかにストップしなけばならない。

 





nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント