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資格と臨床研修の意味 [心理]

schoolの心理相談室は、時に無資格の相談員により運営されている地域があるが、肝心な観点から逸脱していることに気づくことがある。


ありがちなことは、相談室が、教室復帰へのプロセスであるにも関わらず、いつの間にか、継続的な居場所になってしまうことである。原因は、身近な相談員が教室に向かうための介入手法を携えていないことである。時折、訪れる有資格者にリファーせず、経験則だけで介入するため、いつの間にか原則から逸脱してしまうことになる。その様子をみて、担任が教室復帰への道程をあきらめてしまうため、当初期限付きで仮の宿として定めた約束事が常なる定宿になってしまう。その場所が定期的に登校する場であることは救われるが、しかし、それぞれ自習という名目で勝手な過ごし方を許してしまうため、一定の行動パターンから抜け出ることが難しくなる。自分で決めた時間が終了すれば、帰宅の途につく一方で、いつ教室に戻るか、一時間でも授業に参加するかという試みから回避する行動パターンが形成される。顧みると年度当初に1か月の期限付きで相談室や別室利用を認めることを伝えた相談員が長く、教室と隔離された自分達の楽しい居場所になっていることを事実上容認してしまい、自発的に教室に向かう行動形成を遠ざける。

 これはひいては、心理介入技法に関する臨床研修を継続的に受け、資格に裏図けられた教育を受けてこられていないということからくるものである。アセスメントと対応が適切でなく、心理介入の本来の目標から逸脱してしまうため、いつの間にか現状を振り返ると大切な原則から逸脱していることに気づく。一度、原則の道程が崩れたら修正が効きにくい。

 相談室への登校が途絶えると長期の引きこもりが出現したり、非行が嵩じて法規範に背く違法行為に転じる行為を事実上容認することが顕著な例である。

 本来静穏な相談室が煩い空間となっている時、上記の原因に気づき早急に原則に戻し立て直す必要がある。特に経験が長くなる程、有資格者の指示に従わず、衝動抑制ができない傾向がある。結果、課題が解決しているようで解決していないことがしばしみられる。ときに保護者面接に同席する一部担任の表情に何故か疲弊がみられることが物語っている。

  稀に資格を持たない方でも、SCに伝達するため生徒の支援記録を残し、訪問日まで生徒の対応をつないでくださる方もおられる。危機意識に富み、心配なことがある時は、携帯に着信を残してくださる方もおられる。もっとも、着信を残しただけで返信に対応できない方もおられる。特に隔週訪問校のケースで他勤務から連絡を入れても誠実に対応しない身勝手な相談員もいる。

 誠実な方に対して感謝の意を表して、臨床の基本姿勢と技術をお伝えしている。他方で、ご自分の記憶力はさて置き、根拠なく生徒の行為を疑う情報を他勤務日に伝えてきたり、連絡の双方向性が取れない不誠実な相談員は、今後、相応の対応が求められる。そもそも、臨床研修を基盤として、生徒とある程度心理的距離を持って対応していれば、逆転移による疑いは避けることができるからである。











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