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心理臨床の場における軸のない提案 [学び]

年度末に近づくと相談の場にある方々に様々な動きがみられる。

心理臨床実践におけるスーパーヴィジョン: スーパーヴィジョン学の構築

心理臨床実践におけるスーパーヴィジョン: スーパーヴィジョン学の構築

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2014/03/18
  • メディア: 単行本
心理臨床スーパーヴィジョン

心理臨床スーパーヴィジョン

  • 作者: 平木典子
  • 出版社/メーカー: 金剛出版
  • 発売日: 2012/09/07
  • メディア: 単行本
日常場面で実践する 対人援助スーパービジョン

日常場面で実践する 対人援助スーパービジョン

  • 作者: 植田 寿之
  • 出版社/メーカー: 創元社
  • 発売日: 2015/08/05
  • メディア: 単行本
スーパービジョン イン ソーシャルワーク 第5版

スーパービジョン イン ソーシャルワーク 第5版

  • 作者: アルフレッド カデューシン
  • 出版社/メーカー: 中央法規出版
  • 発売日: 2016/11/09
  • メディア: 単行本

 年度初めに挨拶を交わした相談担当者が年度末になると、様々な異なる動きがみられる。前回訪問時には、突然、保護者や教員から直接の依頼がない、行動観察をSCに提案したかと思うと、次回訪問では、その提案は記憶から消失し、突然、全く異なるないものねだりの提案をしてくる。そもそも、SCの勤務日にSCを除外して、無資格者の自分が受けた父親面接に関して、見立方が分からず、また事前にSCに概要を口頭でも伝えず、記録もなく、突然、失礼な依頼を複数回してくるのである。加えて、SCに依頼された心理面接の場で、静かに面接を始めようとすると、部屋の中に突然無断で入室し、SCの許可なく、とらえ方の違う内容をCLに告げて、CLの心理を動揺させる。顧みると、年度当初と全く異なる提案をしていることに気づく。翌年度の配置が見通せないことから、今度は、記録がどうこうとも言う。そもそも、二者だから話した守秘事項を開示して残すべきと提案してくることもある。相談担当者ができない心理検査の提案に応じて対応すると、今後このようなシステムができたと言う反面、行動観察を交えて結果を学ぼうとはしない。自分の存在への焦りがあるからと思われるが、総じて自己不一致の態度を示しているために、SC不在時、児童生徒の対応で、保護者と意見が食い違い、口論になることを聴く。尚、保護者がやっとの思いで、医療機関の予約をとり、主治医の診断を得て、相談担当者に伝達しても、SWとして法的に医師の指導を受ける立場にありながらその意味を率直に受け入れることが難しい外部の相談員もおられる。発達の特性がある児童生徒の保護者の中には、過度にご自分の主張を貫き通そうとする方もおられる。結果クレイマー的な存在となってしまう方もおられるが、その思いを受け止めながら、うまく心理的な距離を取るコミュニケーションをとる配慮も必要である。

 年度初めに今後とも宜しくお願いしますという姿勢を示しながら、年度末が近づくと、これまでの営みを途中で事実上、放棄して突然お見えにならなくなる相談担当者もおられる。当初、ご自分のやり方を貫こうと、周囲に批判的な姿勢を示していた方が、原則的な考え方を示し納得せざるを得なくなると、これまで築いてきた道のりを歩みを突然やめてしまう。総じて言えることは、心理臨床の理論と実践に裏付けられた軸のない専ら情緒的な考え方が背景にあり、その都度、ケースに応じて判断が極端に覆る傾向があることである。相談担当者は、どのような立場にあったとしても、軸のない判断を繰り返すことによって、何よりも児童生徒、クライエントの将来に多大なる影響をもたらすことを忘れてはならない。自ら心理検査をとる技術が難しいのであれば、研修を受け資格を取得する努力をすることが必要である。軸のない基準を振り回し、クライエントのニードと頻繁に衝突するのであれば、その背後にある誤った思い込みを、研修を受け資格を取得することで修正することである。現場体験が半年から三年を過ぎると、諸理論を顧みずに、勝手な発言が繰り返される危険が生ずる。その結果、ケースがこじれたあとで、どうすればよいかと途方にくれ、SCの休憩時間にも浸食して問いかけてくる。その中で、不適応が増す状態が生じることを臨床心理士有資格者は未然に防止する必要がある。以上の考えの下、未来を見通し安心して活動できる配置も重要である。


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