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心と身体の障害予防への気づき [心理・健康]

あと一歩で練習をやめておけば怪我が防げたということはないだろうか。それは、自分の性格特性を知り、認知行動の衝動性癖を捉える等、こころにも言えることである。但し、身体の怪我を防ぐことも大切である。

スポーツ外傷・障害ハンドブック 発生要因と予防戦略

スポーツ外傷・障害ハンドブック 発生要因と予防戦略

  • 作者: Roald Bahr
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2015/10/08
  • メディア: 単行本

駅伝選手をはじめスポーツ選手が優秀な成績を収めたもののその直後に、過度な練習を積み重ねる中で怪我を負ったと聴く度に心が痛くなる。最近では、青学大の選手が昨年の箱根駅伝の優勝後、2度疲労骨折をされ、全日本後、また左脛を痛めたことが話題になった。今回の箱根でうまく調整できたことは幸いであった。  

 他方、他大学で、勝ちたいと思う気持ちが強すぎて、あと一歩手前で練習をやめておけば、怪我が防げたのに、負荷をかけすぎた練習をされ、当日エントリー変更された方も複数おられることを聴いている。御本人はもとより、御家族やチームのメンバーにおいても、参加することが難しく、ベストメンバーを揃えることができないことは、本当に無念であったと思う。この問題は、プロ、アマ、社会人、学生に限らず、スポーツ選手であれば誰でも抱く課題である。過重労働で、休む暇もなく、仕事に明け暮れる労働者も同様である。

 オリンピックイヤーに向けて、先の箱根に参加された学生も実業団経験を経て、マラソンやトラックの大会に参加し、自己成長を遂げようと表明されている方が複数おられる。大学や実業団を超えて、まさに日本の宝である。彼らの走りで勇気をもらえるし、児童生徒の方々の教育にも望ましい効果が期待できる。その中で、怪我による障害の未然予防教育がどれだけされているか疑問である。確かに、大学等が導入している体幹トレーニングを実践する中で、怪我が少なくなったということが聞かれる。メンタルトレーニングによる自己効力感の回復も含め、まだ導入されていないならば、学ぶことが大切である。

 しかしながらそれにしてもやはり、怪我による欠場の話が尽きることがない。あの大会で好記録を出した彼(彼女)は、何故今度の大会に出場しないのか、という疑問を抱く時がしばしある。選手の身体的特性や気質、性格特性や日々の認知行動を把握する中で、練習の中である一線を超えれば、怪我を生じることは一定予測することができないものか。いわば、身体傷害(障害)を未然に予防するためのアセスメントをもう少し広い規模で行う必要がある。選手が自発的にその気がなければ無理は言わないが、せっかく記録や勝利を求めてきているのに、結果的に怪我をして長期間一線から離脱することになることを選択することは誰しも回避したいのではないかと思う。特にどのような怪我が生じる恐れがあるのか予測する必要がある。

 是非とも大学研究機関等と連携して、怪我や障害予防に努める意識を持たれる中で、好記録が生まれる契機となるのではないかと思える。特に選手育成のためには、公的支援があると心強い。怪我や障害を予防する中で身体的特性を最大限に発揮する中で競いあう所に原点があるような気がした。 

 昨年の箱根の時、道交法上給水制限の問題があったが、今年は、適切な給水ポイントを設けていたため、気温が上昇する中でも、安心して観戦できた。昨年、区間エントリーの項での問いかけに関係各位適切に対応下さり感謝します。

 SCの立場からは、怪我に至る心理、認知行動、行動特性と、過去の体験を振り返る中で、それぞれの気づきにより自分の行動を予期していくことが大切であることを子供達や保護者様に伝えている。発達障害特性の要素も含まれていることに留意することが大切である。加えて、時と状況に応じた判断が難しい方には、声かけの仕方を工夫する必要があることを付言したい。


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