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Gルート研修生のOJTと研修目的がもたらすクライエントへの心理的影響 [心理]

第三回 公認心理師試験の発表があった。

我が家の息子は発達障害WISCⅣテスト結果生活への活かし方: 結果から分かる楽になるヒント

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日本版WISC-IVによる発達障害のアセスメント ‐代表的な指標パターンの解釈と事例紹介‐

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エッセンシャルズ WISC-IVによる心理アセスメント

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  • メディア: 単行本
WISC-IV Administration and Scoring Manual (Wechsler Intelligence Scale for Children- Fourth Edition)

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合格率53パーセント、6割正答で合格した旨、受験者の方から伺った。その一方で、Gルートの合格者は50パーセントであると伺った。無事合格された方は、心理師として業務を継続したり、新たな道にチャレンジされる方も多いと思う。他方で元来臨床心理士資格を取得している方や、大学、大学院で受験資格を取得した方とは基本的に異なる発想がある。それは、心理士(師)の知識の上では、一定の水準に達しているけれども、心理臨床技術の点では、特に心理検査を始めとしたアセスメントの知識及び技術においては顕著な知識や経験の差において歴然としたものが現れていることである。

 その中で、Gルート経由の合格者の方は、主にOJTで心理臨床技術を修得しようと考えていることから、合格後も、心理検査等に関する正式な研修を受けずに、臨床心理士有資格者の実践を学ぶ中で、即ちOJTの中で後付けで修得すれば良いと考えている人もおられる様子である。しかしながら率直に言うと、職場の部下や同僚というだけで、職業体験の中で見様見真似でまねることから始めるとそれだけで、本来正式な心理臨床研修や大学院の教育システムの中で修得してきた知識の枠組みとは異なる個人の認知の枠組みの中で時に個人の理解の中で修得することでOJTの中で、クライエントに影響を齎す恐れがあることは否めない。

 特に有資格者が心理検査を行う中、カウンセリングルームの中で、同席することは、クライエントの心理にも影響を与えてくる。そもそも臨床心理士が心理師としてクライエントと向き合い、一定の見立てを行う中で、自己成長に導くプロセスを辿るためには、個人の心理面接の中での関係性のもとに行われるのであって、それを管理職の指示を取り付けて、一方的に臨床心理士の臨床心理面接や臨床心理アセスメントのプロセスに介入してくることはクライエントとの心理面接構造に重大な影響を与える恐れがあることは否めない。そのような観点から臨床心理士は、基本的な研修を受けていない専ら研修目的での同席は、極力避けていただけたらと考えている。

 周囲の中でも、心理師の合格結果を経て、保護者面接に関与している様子を拝見することがあるが、結果的にクライエントの状況は変わらずに臨床心理士有資格者の再度のアセスメントや再介入が必要となっているケースを現実に見てきている。その中で痛感することは、いかに何十年も心理臨床の隣接場面で相談担当者としての経験を積み上げてきても、経験による誤認識が心理検査や心理カウンセリングにクライエントの自己成長を妨げる要因となっていると言わざるを得ない事例を観察してきているからである。経験の浅い心理士(師)が数回優先的に思春期や青年期のクライエントの面接をする機会を得ても結果的には、初期介入に決定的な誤解入があったことから、その修復を含めて再度新たな介入が必要となったことは、ここ数年の体験でも複数回存在する。そのような状況を未然に防ぐためには、臨床心理士資格を有する心理士(師)が面接の構造化を行い、OJTでの立ち会う機会を許さず、クライエントの対応を行うことが不可欠であると捉えている。特に定期的に臨床心理士が面接を行っている機会を故意に妨げたり、CLの心理健康観察を含めた面接の機会を相談室の扉を突然、叩き、心理面接の空間を妨げるケースもあると聞いている。しかしながらそのような臨床心理士の行う構造化面接を妨げたケースに限っては、クライエントの予後は、良くない経過を辿ることが往々にしてある。それは仮に医療機関や相談機関につないでもクライエントの予後は、改善せず、再び臨床心理士の前に身体症状を含む主訴を抱えて訪れることは現実にある。

 OJTでの学習は、仮に管理職の合意を取り付けたとしても、御自分の出身の大学又は大学院での先輩の了解を得て行うか、有料の研修を積み重ねていく中で心理検査技術を修得して行う等のプロセスを歩んでほしいと願う今日この頃である。





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