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ワールドカップ直前親善試合ガーナ・スイス戦を振り返る [学び]

ワールドカップ初戦を前にガーナ戦に続きスイス戦、世界レベルのチームを相手に親善試合が行われている。

ガーナ戦に続きスイス戦での失点は、PKから始まった。ガーナ戦では、槙野のペナルティーでの直接フリーキック、スイス戦では、ペナルティーエリアまで、相手選手を呼び込み脚をかけただけの吉田のファウルでいとも簡単にPKを献上した。この1点は、相手チームにとって余裕を与え、主導権を与えてしまった。確かに最後まで攻めを貫こうと姿勢を見せているが、決定的なシュートにまで結びついていない印象がある。

 もうすでに何十年前のマイアミの奇跡を生み出した西野監督は、ポリバレント等の御自身固有の思い込みを持ち出して、既に人選の段階で中島、久保、井手口、浅野という最終予選で得点を決めるなど決定的な仕事をした選手を外してしまった。あの時は、ブラジルの何十本のシュートを全て無失点に抑えた守護神川口がいた。加えて、今回の川嶋のように判断ミスでペナルティーエリアから飛び出した当時ブラジルのGKが選手と交錯した時にブラジルゴール前にボールが偶然転がっていった所を、伊東選手が押し込んだという性質のものではないかと記憶している。今残された道は、今ある高齢のメンバーで、得点に結びつけることである。

 しかし、ガーナ戦に続き、スイス戦では、先ず、GKの川嶋が、幾度となく決定的なミスを犯してしまった。槙野、吉田、長谷部という守りのメンバーに任せることができず、ペナルティーエリアから出すぎてしまったり、相手に不用意なパスをしてしまったり、決定的なピンチを招き入れている。気になるのは、自らそのミスを侵しながら自らのミスを笑いの表情でごまかしているという基本姿勢を逸脱した対応ではないかと思う。何故、西野監督は、中村や東口を使わないのか、本番を控え、ワールドカップ南アフリカ大会で活躍した川嶋を速やかに交替する時期が来たように率直に思う。

 2試合では、ペナルティーエリア近くで、ディフェンスの選手が不用意な行為で、フリーキックを与えてしまっている。GKがディフェンスの3人を信頼しきれないという感情があり、自分の対応で防ぎたいという衝動に駆られているようにも思う。しかしながら、ペナルティーエリア近くで守らざるを得ない状況を作りだしていることが問題ではないかと思う。

 ハリルホジッチ監督が率いた頃は、攻撃の選手もディフェンスの選手も、もっと高い位置でプレッシャーをかけていた。ゆえにペナルティーエリア近くの決定的な危機を生み出さずに済んだように思う。それに加え、当時原口元気選手はじめ、自らの力を生かし、ドリブル突破をして切り込み、シュートにまで結びつけていた。最終予選を含め、4連続ゴールを生み出した原口のドリブルは、ガーナ戦以降、守りのポジションにコンバートされてしまい陰をひそめてしまった。原口選手も守りの姿勢に入り、パスを出す機会が増えたが、肝心の本田や香川、そして、大迫、武藤、乾がシュートにまでつなぐことができていない。シュートでたとしても、それは真正面であったり、相手方キーパーにパスをしているような場面が顕著にみられた。

 最終予選では、得点が入らなければ、小林悠選手や久保裕也選手を、最後に浅野や井手口、中嶋選手を投入して、最後に危険なスペースにまでドリブルで駆け込み、シュートしたり、ミドルシュートを打ち結果を出すことができたが、その大事な結果を出した若者達を西野監督は外し、以前から顔馴染みだが機能しない人たちを選んでしまった。

 スイス戦では、FWの大迫選手が相手選手とのマッチアップで左腰を痛めた。武藤選手とメンバー交替をした直後、ペナルティーエリアに切り込まれ、PKを与え、不用意に1点を失ってしまった。

 ガーナ戦では、長友の良さが光ったしスイス戦でも長友は一人、ボールをキープして相手フィールドに駆け込み、クロスを上げるチャレンジをした。しかし、肝心のペナルティーエリア前で、ボールを受けるFW陣の足にボールがつかず、枠内には入ったが、ゴールキーパーへのパスになるようなシュートや香川が出した見方がいない場所への意味不明のヒールパスで決定的なシュートにまでは至らなかった。

 本田もメキシコで結果を出していた時とは異なり、ボールをキープできなかったり、パスミスの回数が決定的に多く、フリーキックも南アフリカの時に比べて精度はもとよりパワーを欠いているように感じる。

 もちろん、大島や酒井宏樹選手、そして、長友選手のように堅実な守りからチャンスにつなげようとしている選手もいた。しかし、守りから攻めに繋ぐことができなければ得点は入らない。

 ワールドカップ本戦のコロンビア戦まであと数日、パラグアイ戦の親善試合のみ残しているが、今できることは、①ゴールキーパーの交替 ②高い位置でのボールキープ ③決してペナルティーエリアまでボールを持ち込ませるまで待たないでプレッシャーをかけること ④ペナルティーエリアでの不用意なファウルは侵さない。⑤攻撃人は、意味不明のパスに頼らずに浅野や井手口、そしてメンバーから外された中島のように責任をもってシュートを打つこと。⑥最終予選のメンバーの中で実績を出した選手は、原口元気選手を始め、守りではなく、攻めを行うこと、自らを信じドリブル突破を試みてシュートまで結びつけること。⑦乾選手と宇佐美選手は、代表に複数回選ばれている割には、結果に結びついていない。本来の持ち味を出し、自らを信じてシュートまで結びつけること。⑧本田選手は、フリーキックのチャンスを1度2度逃しているならば、8年前の栄光の記憶を捨てて他の選手にフリーキックの機会を譲ること等が今できることではないかと感じている。

 最後に、はじめに失点して後半のロスタイムで同点を狙わざるを得ない状況を生み出したのは、十分な調査を行うことなく、目先の結果だけを追い求めた監督の人選の仕方と、丸投げの姿勢、最終予選でワールドカップ出場の結果に結びついたのに、その立役者や功労者を席から外し、もう何十年以上前の奇跡を生み出した監督の首に本大会直前にかえる難しい判断をする、感謝なき組織体質の背後にある思考法に要因があるように思う。ガーナ戦とスイス戦は、無得点に終わった。これでも1円訴訟をして名誉回復を望んでいるハリル師より1%、勝利する確率が常勝したと田嶋さんは断言できるのでしょうか?スイス戦直後の西野監督のインタビューで全く動揺していない旨の返答があったが、あたかも自分の家が炎上しているのに、それを気に留めず進めていく解離症状の現れである。

 グループが機能するように選手交替を行いながら、各選手が本来持つ潜在力を思い切って発揮する機会を生み出すことができますよう。ストレスマネジメントの観点からは、あまり期待しないで吉報を待とうと思う今日この頃である。

 

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