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心理士の資格とその呼称について [心理]

臨床心理士の受験資格が大学院指定校を修了することが前提となって、数年経過するが近年の臨床心理士試験が更に難しくなっていることをとある研修で改めて知った。

臨床心理士の歩みと展望

臨床心理士の歩みと展望

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 誠信書房
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 単行本

http://www4.ocn.ne.jp/~jcbcp/what.html#midasi_1

http://www4.ocn.ne.jp/~jcbcp/chart_2.html

ここで、臨床心理士資格を有しない方が、臨床心理士を名乗ることはもとより、相談システムを有する組織がCPの受験資格も有しない一部の者を「臨床心理士である」虚偽の外観を作出することは、倫理的にも、法的にも許されるものではないということである。

その昔、カウンセラーの仕事を始めた時、学会等認定資格で活動していた時期があった。勿論、その時は、CP名簿に登録していないため臨床心理士と名乗ることはできないので、他のカウンセラー資格を名乗っていた。もっとも幸い心理系の資格に関しては、長い臨床経験の中で、様々な資格を苦労して取得していたので職場に応じ周囲の了解を得て他の公的資格名を名乗っていた。特にCPではなくともクライエントの紹介はされた。しかし、その後、カウンセラーの仕事を続ける際には、現実的には、どうしてもCPの資格登録が必要という事情があった。そこでCP資格が大学院指定校制度ではなかった時代に、資格認定協会に幾度となく確認し、大学院の心理科目も充足して、公の機関を含む心理臨床経験とともに受験資格を、その後、合格要件を満たし資格名簿に登録した経緯がある。今でも記憶に残っているのは、問題用紙1頁に1問の分量で占められた分厚い1次試験問題を1問1分程度で100問解くことに加え、二次試験の面接が厳しかった。特に、2次面接では、当時、圧迫面接があるという噂が流れていたため、数ヶ月前からかなり緊張して準備し、先輩の助力も得て、何度も精緻化リハーサルをして受験した。自身の場合、臨床心理アセスメント、臨床心理面接、臨床心理地域援助、臨床心理研究と幅広い分野に渡って、御2人の心理臨床のベテラン面接官の矢継ぎ早の質問を矢のように受け、数十分間、何とか切り抜けた記憶がある。2次試験が終わって腕時計を眺めた時、他の受験生の方の規程の時間よりも明らかに長く経過していた。兎に角、もう二度と受ける気持はしない位厳しい試験だった。

後に、CP試験は、大学院指定校制度に変わった。指定校は、日本の大学院であり、外国の大学院は含まれない。日本の大学院で仮に将来指定校とされた場合、指定校に指定される前に当該大学院を修了しても、受験要件を満たさない。それゆえ指定校を修了すれば、その後受験するCP試験に合格しやすくなると推察していた。しかし過日参加した研修や、最近の修了者の話を聴いてみると、合格することがかなり難しいのが現実で、このような難しい要件をクリアしてはじめて、臨床心理士を名乗ることが許される。以前、某学生相談室にいた時には、CP名簿に登録していない時点で、臨床心理士であるという誤解をまねかないよう、正式な許可を得て、公的なカウンセラー資格を名乗り活動していた。しかし今や、CP資格が前提とされる相談室が増え、ホームページにCPが心理相談を行っていると公示されていることも多くなった。その中でカウンセラーとして活動を続けるため、資格証を常に携帯して、身分を証明することを心がけている。

ここでCP資格を有しない心理士が、CPであるという誤解を与えたりすることはもとより、相談機関を有する公の組織が相談員が原則としてCPである旨をHP等で公示し、CPでない方も同様に相談員として活動している場合、CP資格がない相談員がCP資格を有していると誤解させる虚偽の外観を作出することに繋がりかねないことに留意すべきである。だからといって、CP資格を有しない心理士の評価を貶めることを言っているわけではなく、臨床心理士としての外観を作出することは、記述のような困難な受験要件や合格要件を満たしたことを周囲に誤解させるものであって倫理を超えて法的責任も問われる問題と解される[民94②]。受験資格を得るまでの苦労を経験したことがあられない職員は、虚偽の外観を作出、CP会員Pageのpass wordsを操る行為の社会的意味が理解困難な方もおられるかもしれない。しかし、それは当該心理士の出身校が臨床心理士の指定大学(院)であるという外観を作出することにもつながる実は大きな意味を有する問題である。特に縁故募集での採用のケースでは、臨時措置と言えど要注意である。何(十)年も心理臨床経験を積んでこられた何人もの優秀なカウンセラーがCPの受験資格を得るために、留学後も、正式に大学院を受験し直している方も数多くおられる現実があるからである。CP資格があることで一部補助が支給されている事情があるならば、尚更である。


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