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情緒的支援認知の力 [心理]

不安傾向や抑うつ度、怒りの制御等、そして回復力と呼ばれるレジリエンス。会えば安心できる人が心の中にいるかということが心理臨床のテーマに隠れている。


レベル5は違法行為! 自閉症スペクトラムの青少年が対人境界と暗黙のルールを理解するための視覚的支援法

レベル5は違法行為! 自閉症スペクトラムの青少年が対人境界と暗黙のルールを理解するための視覚的支援法

  • 作者: カーリ ダン ブロン
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2012/07/26
  • メディア: 単行本
触法発達障害者への複合的支援―司法・福祉・心理・医学による連携

触法発達障害者への複合的支援―司法・福祉・心理・医学による連携

  • 作者: 藤川 洋子
  • 出版社/メーカー: 福村出版
  • 発売日: 2011/12/01
  • メディア: 単行本
大人の仕事の都合で全国を転々とする子供の話は昔から数多く聴かれた。自身が心理職になってからCLからそのような境遇を聴くことは守秘義務を守るため誰か個人情報の特定性の配慮の必要がないほど、数限りなくあった。彼らの心の中でのテーマは、孤独とどう向き合うかである。孤立感と向き合うため家族や家族以外の方とのつながりを深める意向を高め、結果、コミュニケーションスキルが成長していった方もおられる。他方で幼少期、父親の転勤のため学校の友達と長くても2年~3年と自覚していた子供は、いつか転居の日が来ると自覚し、友達とあまり深く付き合わないと自己決定する人もおられた。本当は心通う友達が欲しい。そのために自分の心を開示したい。けれども仲良くなってしまうといざ別れる時が辛い。早ければ来年、別れる時が来ると思うと相手の子も引いてしまうことがあった。だから給食や弁当を食べる時も一人で食べることにしたという声も聴かれた。

 高度経済成長やバブル経済の崩壊を経て昭和から平成を経て令和の今に至るまで核家族化が進んだ。その中で自分の友達は携帯やスマホと認知し他者と現実の交流を避ける子供達も増えた。そのような流れの中で対人関係に関する心の在り方は2つの方向に先鋭化する。一つは、人に頼って生きていくという考え方でもう一つは人に頼らず生きていこうとする考え方である。上記のような幼少期から転々としてきた生育歴を送ってきた方は、後者を選択してきた方が多いように思う。

 構造化された共感的アセスメントで構造化されたテストバッテリーを用いて情緒的支援認知の得点を確認する方法があるが、クライエントの対応の中で情緒的支援認知の得点が上昇してくると感謝の気持ちが生まれてくる。そのプロセスでは、これまで周囲に過度に依存していた自分自身に気づき、自分自身を内省する時に集中する瞬間が訪れる。それが親子の間で確認されると、母子分離や父子分離も進み、子供を手元に置いておく心理からも解き放たれることになると思われる。

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